ビジネスメールで動画を活用するメリットとは
営業活動をする中で顧客の注目を集めることが難しい今、おすすめしたいのが、ビジネスメールで「動画」を活用することです。
動画は、テキストの中でも際立ち、スクロール中に目を引いて好奇心を刺激し、次のアクションへつなげます。例えば製品の紹介、顧客への情報提供、あるいは感謝の気持ちを伝えるといった動画を追加することで、メッセージが明確になり、記憶に残りやすくなるのです。
動画コンテンツの台頭と変化
2010年代初頭から、企業のウェブサイトには次々と動画が埋め込まれました。その後、TikTok、YouTube Shorts、Instagram Reelsといったプラットフォームの登場により、ショート動画の利用が主流となり、企業もそれに適応。さらにAIが動画コンテンツのトレンドに革命をもたらし、企業によるコンテンツの制作や配信の方法も変化しています。
Wyzowlの2023年レポート(P.22)によると、91%の人が「ブランドのオンライン動画をもっと見たい」と回答しています。なぜでしょう? それは、テキストだけで伝えるメッセージよりも動画は理解しやすく、関心を引きつけ、記憶に残りやすいから。メールによるコミュニケーションでは、人々の集中力が持続しない傾向があるため、企業はコミュニケーションの随所で動画の使用を検討すべきでしょう。
ビジネスメールで動画を活用するのが重要な理由
平均的なビジネスパーソンは、ニュースレターからプロモーション、商品の最新情報まで、1日に120通以上のメールを受け取るというデータがあります。この膨大なメールの中で、どうすれば目立つことができるのでしょうか? もうわかりますよね。答えは、メールで動画を活用することです。
テキストや静止画だけのメールは、パソコンやスマホの画面に溶け込んで目立ちません。しかし動画は、もしそれが短いループ動画であっても、こうした状況を打破します。再生ボタンを見つけると、読者はどうしても興味をそそられてしまうのです。
ビジネスメールで動画を活用するメリット
開封率の向上
Campaign Monitor社の調査によると、件名に「動画(Video)」という言葉が含まれるメールは、開封率が6~13%上昇するそうです。「動画」という言葉があると、「このメールには視覚的に魅力的なコンテンツが含まれている」ということが伝わるためです。また、動画を視聴することでテキストを読む時間を減らすことができるため、時間のない忙しい読者にとってはメリットがあります。
コンバージョン率の向上
動画は、商品デモの体験予約、購入、ウェビナーへの登録といったコンバージョンの成功率を高めるのに役立ちます。複雑な概念を説明して疑問を解消するような、巧みに制作された動画を活用すれば、視聴者とより強固な関係を築くことができます。
こちらの調査によると、ランディングページに動画を掲載すると、コンバージョン率が最大80%向上することが分かっています。顧客との最初の接触点であるメールに動画を埋め込んだら、どれほどの効果が得られるか想像してみてください。
どんな動画をメールに含めるべき?
商品やスタッフの紹介
最初の出会い、いわばイントロとなる動画は、ビジネスにおけるバーチャルな握手のようなものだと考えてください。ブランドに人間味を与え、エンゲージメントを高めます。特に営業担当者は、メッセージに顔と声を加えることで、テキストだけでは得られないメリットを享受できます。
製品デモンストレーション
製品やサービスに関する短いデモ動画を添付すれば、顧客が抱きがちな質問への回答と、価値の提示が瞬時に行えます。ローンチやフォローアップ、あるいは具体的な課題解決方法の提示に最適です。
お客さまの声
実際の顧客が喜びの声を語る様子を見ることで、商品の真実味と信頼性が高まります。このような動画をカスタマージャーニーの中間段階で活用することで、顧客の疑念を解消し、行動を促しましょう。なお、顧客の声を紹介する動画の場合は、過度に整えられたものよりも、自然で生々しい、台本のないものの方が共感を呼びます。
顧客ごとにパーソナライズされた感謝を伝える動画
感謝を伝える短い動画は大きな効果を発揮します。混雑した受信トレイの中で目立つだけでなく、顧客を喜ばせ、頻繁にシェアされ、ブランドのリーチを拡大します。
メールに動画を埋め込む時の注意点
魅力的なサムネイルを使おう
クリックを促すには、内容に関連性のある画像と目立つ再生ボタンを使用します。また、感情やアクションを感じさせるフレームを選び、短いキャッチコピーを追加することも検討してください。さらに、短い動画をGIFに変換できるツールもあります。埋め込みの動画プレーヤーに頼らず、メールでのエンゲージメントを高めるのに適しています。
動画はできるだけ短く簡潔に
受信トレイで視聴する時間を考慮し、60~90秒程度を目指しましょう。視聴者の興味を早い段階で惹きつけ、ムダな部分は極力省き、価値を素早く提供することに集中! フルサイズの動画がどうしても長くなってしまう! という場合は、内容を予告する短い動画を用意し、フルサイズバージョンへのリンクを貼るのがおすすめです。
モバイルデバイス向けに最適化
メールはスマートフォンで読まれることも多いでしょう。モバイルに適したフォーマット(縦向きや正方形)、見やすい大きな再生ボタンやサムネイルを使用してください。
まとめ
ビジネスメールで動画を活用することは、単なるトレンドではありません。注目を集め、信頼関係を築き、成果を向上させるという効果が実証された戦略です。開封率やクリック率、コンバージョン率などの向上、つまり動画はメールを使ったマーケティングのあらゆるシーンで具体的なメリットをもたらします。そして、今日では、動画を追加するのに大人数の制作チームやハリウッド映画のような予算は必要ありません。受信トレイで他のメールより目立たせたいと真剣に考えている場合は、まず動画の活用をご検討ください。